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トップヘッドホン関係【オーバーヘッド型ヘッドホン】 beyerdynamic DT880PRO レビュー

【オーバーヘッド型ヘッドホン】 beyerdynamic DT880PRO レビュー

beyerdynamic/DT880 PRO

型式:半開放/ダイナミック
用途:リスニング
ドライバー口径:----
出力音圧レベル:97dB/mW
インピーダンス:250Ω
再生周波数帯域:5~35,000Hz
質量:295g
備考:収納ケース付属
購入価格:¥33,900
参考URL:http://www.tascam.jp/

dt880pro_01.jpg

装着感は非常に良好。1時間程度の使用は特に問題ない。
耳を僅かに押しつぶす感覚があるが耳への圧迫感はそれほど気にならない。
耳を収める空洞は広く、なかなかゆとりがある。下を向くと僅かにズレる。
側圧を緩めたい場合はヘッドバンド長にゆとりを持たせることで快適になる。
耳に触れるベロア製パッドは最初固めだが使い込むと徐々に柔らかく馴染んでくる。
ヘッドバンドには調整機構があり簡易な段階調節機構。
バンド長は程よい長さで使い勝手は良い。本体重量は295gとやや重い。
厳しく見るならもう少し本体が軽量であれば嬉しかったところか。
ケーブルはカールコード。デフォルトで1m弱、伸張時は3m程度まで伸びる。
遮音性はいまいち。空調の音のような雑音は耳に入ってくる。
半開放型だが音漏れは多い。この辺りはフルオープンのものと大差なし。
音量はかなり取りづらく、クラシックなどではボリュームを大きく回す必要がある。

解像度・分解能ともに価格なりのものを持っている。
高域の広がりやローエンドの豊潤さから相対的に分離はやや甘いと感じるが特に不満はない。
音場は十分な広さがあり定位はなかなか明確。前方定位も若干だが感じられる。

音は広い目で見ればフラットだが細かく言うなら高音寄りのややドンシャリ。
ローエンドは量感・伸びともに十分。迫力を求める場合は人によっては必要量少なめか。
ベースは変に主張したり膨らんだりせず、バスドラの沈み込みは良好の部類。
ボーカルの厚み・実体感は十分で柔らかさがありつつもモニター調の冷静さがある。
また、変に上擦ったり張り出す癖はない。コーラスも柔らかく丁寧な鳴り。
ボーカルとコーラスの明瞭さは普通~やや良いレベルで特に不満はない。
ソースによって僅かにサ行が刺さるが自分はさほど気にならない範疇。
弦楽器、ギターの線はやや細め。迫力はやや欠けるが滑らかで且つ繊細な鳴り。
チェロやコントラバスはもう少し前面で主張してほしいと思うソースが多々ある。
フルートや木管は温かみがあり、ゆったりとした鳴り。芯はやや太い。
金管楽器は柔らかめの質感ながら鮮やかで低域に比べると迫力は十分ある。
鉄琴やオーケストラチャイムのような金属音は重鎮さがありつつ非常に繊細。
この帯域を意図的にか強調しているらしく、瑞々しい鮮明な音が楽しめる。
しかしソースによってこの部分で耳に鋭いキツさを感じることがある。
ロックではハイハットの清々しく抜けも程々という表現は良いがギターの細さが気になる。
ドラムやスネアはキレはそこそこあり、後引くことはなくリズムを刻んでくれる。
テクノやトランスではキックの重さや力強さはあるが温かみのある表現がノリを削ぐ感じ。
ただ、高域の鮮やかさは素晴らしいし細身で芯のある微細な音表現は見事。
得意ジャンルを挙げるならクラシック・ジャズ、ゆったりとしたバラード曲など。

beyerdynamic/DT880 PRO
POPS
ROCK
 CLASSIC 
 JAZZ 
 VOCAL 
4
3
5
5
5
ELECTRONICA
Easy Listening
DJ
3
5
2
 解像度  分解能  音場表現 
快適性
C/P比
5
4
5
5
3
 5段階評価で「3」が水準、「5」が優。
 ※この表は現在試行運用中です。
SBC-HP1000との比較
どちらも非常に似た音傾向だがSBC-HP1000の方がドンシャリ。
解像度・分解能・音場表現すべてDT880PROがやや上。
音場の広さはほぼ互角。単にイヤパッドが広いのかDT880PROの方が前方定位感はある。
相対的に見るとSBC-HP1000の方が音が緩く、ゆったりとした音の感じがある。
ティンパニやシンバルで聞き比べるとわかり易いがDT880PROの方がキレがあり迫力がある。
またSBC-HP1000にあったローエンドの軽さや歪みっぽさはDT880PROでは感じられない。
ただ、人によってはSBC-HP1000の低域の緩く膨らむような質感が好みの場合もあるだろう。
SBC-HP1000で見られたボーカルの擦れやフォーカスの甘さもDT880PROで気にならない。
双方ともコーラスは包み込むような柔らかく心地よい表現。どちらも非常に良い。
弦楽器の解像力にしろ金管楽器の鮮やかさにしろDT880PROがワンランク上の表現。
高域の伸びはDT880PROが上。どちらの機種もハイハットなどに刺激がある。
装着感に関してもSBC-HP1000は頭に重さを感じる割りにズレやすいが
DT880PROはSBC-HP1000よりも軽量かつズレにくく長時間使用できる。
得手ジャンルが被るので使い分けは難しいが、あくまで一例を挙げるなら
基本的にはDT880PROを使用し、高域の細さや刺激が気になる場合はSBC-HP1000か。

SR-325iとの比較
DT880PROは高音寄りのややドンシャリ。SR325iもドンシャリ。
だがDT880PROは広い目で見ればおよそフラット傾向と言える範疇。
解像度・分解能ともにほぼ互角だが細かな部分でDT880PROがやや上。
低域から高域までしっかり伸びているという点でもDT880PROが性能はやや上か。
音場表現は広さ・前方定位感ともにDT880PROの方がある。
ただSR325iでも必要十分な音場の広さと臨場感は感じられる。
ローエンドまで満遍なく伸びていて低音楽器の重厚さがあるのはDT880PRO。
SR325iはローエンドが弱く厚みもそれほどないがドラムはかなり重くキレがある。
どちらもベースをさほど押し出さない部類だがSR325iの方がやや主張が強い。
弦楽器はDT880PROの方がより繊細、SR325iは力強さと繊細さを併せ持っている。
高域表現はどちらも非常に鮮明で気持ちよいのだが時に刺激的で耳にキツさを感じる。
どちらかというとシンバルやハイハットはDT880PROの方が耳に痛いことが多い。
対してSR325iは派手に広がるものの耳に痛さを感じる臨界点一歩手前で留めている印象。
基本的に高域はDT880PROの方が細身で大人しめ、SR325iの方が太めで派手な鳴り。
高域の鮮明さはほぼ互角。どちらも素晴らしいものを持っている。
ボーカルはDT880PROの方が柔らかで落ち着いていて、かつ艶やか。
またDT880PROは多重コーラスの分離感にしろ問題ないし、聴いていて心地よい。
SR325iの方はボーカルに厚みがあり生々しい。DT880PROとは違うベクトルで表現が巧い。
SR325iは力強い張りと厚みがありながらも上擦るキツさがほぼない絶妙なバランス。
パワーポップやロックに合うボーカル表現でSR325iに比肩する機種はそう多くないだろう。
双方サ行などの発音に刺さりを感じるが高域の刺激を考えれば大きな欠点とは感じない。
クラシックギターの繊細さやチェロやバイオリンの迫真性はDT880PROが一枚上手。
エレキの荒々しさやハイトーンなピアノ、キックのキレを楽しむならSR325iが合う。
クラシックとジャズ、楽器のインストゥルメントを主体に聞くならばDT880PRO。
ポップスやロック、電子音系をノリよく爽快に聴きたい場合は文句なしにSR325iの方が良い。

DT770PROとの比較
DT770PROは低音寄りのドンシャリ。DT880PROは高音寄りのややドンシャリ。
DT770PROは中域の一部で大きな落ち込みを感じるがDT880PROは比較的フラット。
解像度はDT880PROがやや上で微細な音表現に優れる。
分離はどちらも必要十分なものを持っているし問題ないレベル。
音場の広さはほぼ互角。定位の明確さはDT880の方が上。
遮音性・音漏れ防止性能は言うまでもなく密閉型のDT770PROが良い。
ローエンドは若干だがDT770PROの方が伸び・量は上で、柔らかくやや広がる質感。
ティンパニやドラムの歯切れはDT880PROが良く、DT770は量感でゴリ押す感じ。
反して、DT880PROのドラムは少々スマートにした丸みのある上品な感じ。
弦楽器・金管楽器の鮮明さ・繊細さ・伸びはDT880PROが若干上。
同時にシンバルやチャイムで耳に刺激を感じるのもDT880PRO。
DT770PROはボーカル、特に低めのボーカルでは遠さが少々気になるが
DT880PROは基本的にボーカルが前面に出て、かつ厚み・明瞭さも十分なものがある。
ボーカルのサ行はどちらとも細く刺さるが、聞くに堪えないほどではない。
個々の音の太さが欲しいならDT770PRO、微細な音表現を聞き込みたいならDT880PRO。
DT990を既に持っていて多少でも違うベクトルの機種を聴きたいならDT880PRO。
DT990を既に持っていて比較的近い音傾向の密閉型を聴きたいならDT770PRO。

T1との比較
音バランスはそれなりに似ているがT1の方が癖がなくフラット。
解像度・分解能・音場表現いずれもT1が上。
全体の明瞭さ・低域の存在感・高域の微細音描写いずれもT1が良い。
DT880PROにあった低域の緩さ・質感からくる篭りっぽさは皆無。
低音からローエンドにかけての量感に大きな差はないが
T1の方がやや透明感があり、また低音の解像感が強く見渡しやすい。
ドラムのキレ・押しの強さ・制動力の高さ・スピード感・低歪感でT1が勝っている。
低音の芯の太さはほぼ互角。DT880PROの方が僅かに厚く丸く柔らかい傾向。
DT880PROに比べるとT1の低音はあっさりしすぎて味気ないと感じるかもしれない。
金属音の繊細さ・重鎮さはどちらも良いがT1がより一層洗練された音を鳴らす。
バイオリン・チェロのような弦楽器で厚めの音で存在感があるのはT1。
ピアノでは明瞭さ・ハイテンポな曲調・張りのある質感で選ぶならT1が良いが
柔らかめの響き・温かみのある質感を味わいたいならDT880PROが良い。
シンバルやハイハットはT1の方が鮮明かつ解像度が高く、濁りなく描写する。
ボーカルはどちらも厚みは十分ある。ボーカルの距離感はほぼ同じ。
T1の方がボーカルはやや明瞭。温かみ・柔らかさの度合いはDT880PROの方がやや強い。
どちらかというとDT880PROの方がソースの粗やボーカルのキツさを隠してくれる。
コーラスのしっとりとした心地よさという点ではDT880PRO、透明感ならT1が良い。
打ちこみ音ではクリアな全体像と低・高域の鮮明な質感がT1の方が合う。
T1が全体的に温かみ不足に感じたり、音を浮き彫りすぎると感じる場合や
低域やボーカルに柔らかさや響きがもう少し欲しいという場合にはDT880PROが良い。
逆にDT880PROの低音の柔らかさや響き、温かみのある質感を避けたい場合や
ワンランク上の楽器の鮮明さ・実体感・微細音描写・明確な定位感が欲しいならT1。


05/01/ (金) 23:13| ヘッドホン関係 | コメント(-) | トラックバック(-) | 編集
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